仕事・ビジネス

仕事は辛くて当たり前

仕事は辛くて当たり前

今回は、仕事の本質的な意味についてです。

 

結論としては

・仕事は辛くて当たり前で、楽しさを求めるのは本質的には違う

・世の中は人々の仕事の上に、成り立っている

・人は、ひとりでは生きていけない

・誰もが仕事を通して、社会を形成する義務がある

です。

 

「辛い仕事や嫌いな仕事は、さっさと辞めるべき」

「自分の好きなことや楽しいことを仕事にするべき」

というようなことをインフルエンサーと言われる人たちをはじめ様々な人が、SNSなどでよく言っていますね。

確かに自分が好きなことや楽しいと感じることを仕事に出来ることは、良いことかもしれません。

その方が、毎日が充実するかもしれません。

 

しかし仕事の本質を考えれば、それは歪んだ考え方とも言えます。

本質的に仕事を捉えると

・仕事は辛くて当たり前

・仕事に楽しさなどを求めるのは、自己中心的な考え方

です。

 

それでは、なぜ仕事は辛くて当たり前なのかなどについて、説明していきます。

 

社会は誰かの仕事で出来ている

当たり前のことですが、世の中のありとあらゆるものは、誰かが行った仕事で出来ています。

・食べ物を食べられる

・水道から水が出る

・スイッチを押せば電気がつく

・住む家がある

・道路があって移動できる

・車や電車に乗れる

・服を着ることが出来る

・ごみを捨てることが出来る

などなど挙げだしたらキリがありませんが、生きていく上で必要なものを得られるのは全て、誰かが仕事をして作ったりしてくれているからです。

社会に暮らす全員で、仕事を通して社会を作り上げているわけです。

 

しかし、仕事の中には決して楽しくはないものも多々あるでしょう。

多くの人が、やっていて辛いと感じる仕事もあるでしょう。

それでも、それらの仕事を社会の中の誰かがやってくれているからこそ、そのサービスなどが存在しているのです。

 

つまり

全員の仕事によって、社会は成り立っている

ということです。

そして、そのようにして成り立っている社会の恩恵を受けて、私たちは生きていくことが出来ます。

誰しもが、一人で生きていくことなんてできません。

周りの人たちに助けられているだけでなく、全員で作った社会に助けられ生きています。

 

生きているということは、生かされているということ

ということです。

このことは、絶対に忘れてはいけないことなのですが、多くの人はそのような意識すら持っていないように思えます。

 

「辛い仕事や嫌いな仕事は、さっさと辞めるべき」

「自分の好きなことや楽しいことを仕事にするべき」

というようなことは、言ってみれば「自分のための仕事」です。

自分のことしか考えていないわけです。

 

仮に全員が「自分のための仕事」しかしなければ、社会には必要にも拘らず誰もやらないような仕事が出てきてしまうかもしれません。

そうなれば社会は成り立たなくなっていきます。

 

仕事は社会への責任と恩返し

私たちは誰しも、社会から恩恵を受けて生きていますが、当然ながら恩恵を受けているだけでは社会は成り立ちません。

受けたものは返さないと、成立しませんからね。

 

ですから

社会を成り立たせるために、仕事をする

というのは、社会に生きている上での義務です。

義務なのですから、仕事が辛くても嫌いでも、果たす必要があります。

 

誰もが嫌がるような仕事を避けるということは、他の誰かを犠牲にしていることに他なりません。

そのように考えれば

社会は多くの人の犠牲の上に、成り立っている

ということが理解できるはずです。

 

各々が自分のことだけを考えて自己中心的に生きていたら、社会は崩壊してしまいます。

崩壊してしまえば、社会的弱者を助けることもできませんし、子どもたちの未来を壊してしまいます。

 

そのようにならないために、仕事という義務を果たす必要があるわけです。

生きていく上での責任とも言えます。

日本人の感性的な言い方をすれば

社会から受けた恩を返すために、辛くても自分の仕事を全うする

ということになるかもしれません。

 

仕事をした結果、それが好きだったり楽しかったりするのであれば、それは幸運です。

責められるべきことではありません。

そして、自分にとってやりがいのある仕事を見つけようとすることも、決して悪いこととは思いません。

 

しかし、前提として

仕事は社会への責任であり、恩返し

ということを理解しておく必要があるのではないでしょうか。

 

全員が全員、そのことを意識せずに好きなことばかりをしたら、どうなってしまうかは明白ですよね。

 

まとめ

まとめ

・仕事は辛くて当たり前で、楽しさを求めるのは本質的には歪んでいる

・世の中は人々の仕事の上に、成り立っている

・人は、ひとりでは生きていけない

・誰もが仕事を通して、社会を形成する義務がある

最近は、「自分らしく生きる」ということが流行っています。

もちろん悪いことではないのですが、それがおかしな方向に向かっているようにも思えます。

単に自己中心的な考えが先行しているようにも、見えるのです。

 

誰にも自分の好きなことをやるなどの、権利を持っています。

もちろん、自分らしく生きる権利もあります。

 

しかし、権利というのは義務を果たしたうえで発生するものです。

義務を果たしてこその権利なのです。

 

ですが、現在は義務を果たさずに権利を主張する人が非常に多いように感じます。

仕事で言えば義務は

社会を成り立たせるための歯車の一つになること

です。

そして

辛い仕事ではなく、好きな仕事をやる

というのは権利です。

 

そのような根底の考え方が、今の世の中からは失われてしまっていると思います。

まずはその意識を見直すことが必要なのではないでしょうか。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。