健康・医療

糖質依存症が脳と身体を壊す

糖質中毒が脳と身体を壊す

今回は、糖質依存症(糖質中毒)についてです。

 

結論としては

・糖質には非常に強い依存性がある

・現代人の多くは糖質依存症

・糖質こそが生活習慣病などの最も根本的な原因

となります。

 

「イライラした時に甘いものを食べると、スッキリする」

「甘いものは幸せな気分になれるし、いくらでも食べられる」

という人は多いのではないでしょうか。

しかし、このような人は糖質依存症になっている可能性が非常に高いです。

 

実は糖質には、非常に強い依存性があることが分かっています。

自分から好んで食べているのではなく、脳が欲してしまいやめられない状態になっている可能性があるのです。

さらに糖質は、生活習慣病などの根本的な原因とも言えます。

 

つまり糖質は

・依存症にして脳を壊す

・病気を引き起こし身体を壊す

というわけです。

 

糖質は人間の活動エネルギーになる必要なものであることは間違いありませんが、同時に過剰に摂取しすぎると様々な弊害を引き起こしてしまうものでもあるのです。

 

それでは、糖質の弊害や依存性などについて説明していきます。

 

糖質は肥満の原因

肥満は万病のもとであることは、誰もが知るところです。

特に現代病と言われる生活習慣病においては、肥満が大元の原因と言っても過言ではありません。

肥満になると、様々な病気を引き起こしますよね。

 

そしてその肥満のもととなるものが、糖質です。

脂肪(皮下脂肪・内臓脂肪)を作るのは、食べ物に含まれる脂質だと考えている人がいるかもしれませんが、脂肪を主に作るのは脂質ではなく糖質です。

糖質を摂取すると、糖代謝のプロセスを経て余った糖質(ブドウ糖)は脂肪になります。

 

つまり、過剰な糖質の摂取が脂肪を形成し、肥満へとつながっていくのです。

見た目では太っていないように見えても、皮下脂肪ではなく内臓脂肪を大量に蓄えているような場合もあります。

そして健康に最も害なのは、皮下脂肪ではなく内臓脂肪です。

 

糖質の過剰摂取こそが、肥満の原因

ということを、しっかり覚えておきましょう。

 

糖質の依存性

過剰に摂取することで肥満に繋がってしまうため糖質の過剰摂取は避けなくてはなりませんが、糖質には非常に強い依存性があります。

厄介ですよね。

食べれば食べるほど、やめたくてもやめられなくなっていくわけです。

 

糖質に依存性がある原因としては、以下の2つがあります。

・脳内麻薬の分泌

・血糖値スパイク

 

脳内麻薬の分泌

原因の1つ目は、脳内麻薬の分泌です。

 

糖質を摂取すると、ドーパミンやノルアドレナリンやセロトニンなどの脳内神経伝達物質が分泌されます。

これらは「脳内麻薬」とも呼ばれ、分泌されると脳は幸福感や快楽を感じたり、摂食中枢を刺激したりします。

すると脳はその快感を覚えてしまい、また快感を求めて糖質を食べる指令を出してしまうのです。

満腹まで食べた後に、デザートは別腹で食べられる

というのは、まさにこの状態です。

 

これは脳が勘違いしている状態で、アルコール依存症や麻薬依存症やニコチン依存症と同じような状態です。

つまり、糖質依存症になっているのです。

 

ラットを対象にした研究によると、なんと麻薬であるコカインへの依存性よりも砂糖への依存性の方が強かったそうです。

人間に対しても同じ結果になるかはわかりませんが、何にしても糖質(特に砂糖)に非常に強い依存性があることは間違いありません。

 

血糖値スパイク

糖質に依存性がある原因の2つ目は、血糖値スパイクです。

 

通常、血糖値は食後に緩やかに上昇してから、その後インスリンが糖代謝を行うことにより下がっていきます。(下のグラフの青線)

しかし血糖値スパイクは

食後の短時間に、血糖値が急上昇・急降下する

という状態です。(下のグラフの赤線)

 

「糖尿病ではないけれど、糖尿病になりそうな状態」というイメージです。

 

血糖値スパイクグラフ

血糖値スパイクは血糖値が急上昇した後に急降下をするため、この急降下に対して脳が、「血糖値が下がり過ぎている!!」と勘違いしてしまいます。

その結果「血糖値を上げるために糖質を摂取しろ」という指令をだしてしまうことで、空腹でもないのにまた糖質が欲しくなってしまうのです。

 

女性の人は特に「イライラしている時に甘いものを食べると落ち着く」ということが多いと思いますが、それは血糖値スパイクが起こっている可能性が高いのです。

「甘いものを食べると落ち着く」というよりは、「甘いものを食べるからイライラする」というわけです。

 

血糖値スパイクは、糖質中心の飲食によって起こりやすいです。

糖質の摂取によって血糖値が上がるわけですから、当然と言えば当然ですね。

特に砂糖たっぷりの飲み物は、非常に危険です。

 

現代人は糖質を摂り過ぎ

糖質依存症や肥満にならないためには、やはり糖質の摂取量をコントロールする必要があります。

しかし現代人のほとんどが、糖質を摂り過ぎています。

 

前提として、1日3食の時点で現代人にとっては食べ過ぎです。

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1日3食の時点で食べ過ぎなのに、食後に果物やデザートなんかを食べてしまえば圧倒的に糖質過多なのは間違いなしです。

そして世の中には、糖質たっぷりの食べ物や飲み物ばかりです。

相当食べるものと量に対して気を付けなければ、糖質の過剰摂取になってしまうのです。

 

そして、そもそも厚生労働省が推奨している「食事バランスガイド」自体に問題があります。

食事バランスガイド

国が「これが正しい食生活です」と推奨しているものですね。

このバランスガイド通りに食べれば、確実に糖質の摂取は過剰になります。

実はこのバランスガイドは、驚くことに何の科学的根拠もありません。

昔に「肥満の原因は脂質」と何のエビデンスもない状態で決めつけてしまったときに、炭水化物中心の食生活が推奨されたのです。

現在は「肥満の主な原因は糖質」というのは判明している事実なのですから、このような欠陥だらけのバランスガイドを推奨していること自体が異常です。

脂質は冤罪を喰らった感じですね。

 

糖質を摂らなすぎるのも良くありませんが、「常識的に良いと言われている食事」というものに従って食べていると、糖質を摂り過ぎてしまうということです。

常識が間違っているわけです。

 

特に危険な糖質

糖質の中でも、特に気を付けなくて摂取しない方が良い糖質があります。

それは

精製された糖質

です。

精製された糖質は、極力控えた方が良いです。

 

例えば、白米と玄米で考えてみてください。

玄米から果皮・胚芽・ぬかを取り除いたものが、白米です。

白米は言ってみれば、玄米の糖質のみを抽出したものです。

食物繊維やタンパク質やビタミンなどの栄養素を排除してしまっているんですね。

豊富な栄養を全てそぎ落として糖質のみを残したのが白米なのです。

 

つまり白米は「精製された糖質」ですね。

他にもうどんやパンやパスタなども、小麦粉を精製して作ったものです。

 

このように精製して作られた糖質は、基本的に「白い」という特徴があります。

つまり端的に言えば

白い炭水化物(糖質)は控えた方が良い

ということになります。

特に砂糖は最も危険です。

 

白い炭水化物は、色のついた炭水化物と比べて

血糖値の上昇が大きい

依存性が高くなる

という特徴があります。

 

色のついた炭水化物は、糖質以外にも食物繊維など様々な栄養が入っています。

そのため糖質の吸収が緩徐になるのです。

 

うどんを食べるよりそば

白米を食べるより玄米

と言った感じですね。

 

まとめ

・糖質は肥満の原因であり、生活習慣病の根本的原因と言える

・糖質には、非常に強い依存性がある

・ほとんどの現代人は、糖質の摂取が過多になっている

・特に精製された糖質は控える方が良い

 

多くの人は

糖質は過剰

タンパク質・ミネラル・ビタミンなどは不足

という状態です。

意識して糖質を食べないようにするくらいがちょうどいいのです。

 

確かに糖質はおいしいですし、しかも手軽に安価で食べられるという特徴もあります。

だからこそ、自分の意識で糖質を避けなければ糖質ばかりの食事になってしまいがちなのです。

 

糖質を控えて、野菜やタンパク質中心の食事を意識してみてください。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。