今回は、子どもが学校などで人間関係に悩んでいる時などへの対処法についてです。
結論としては
・無理に戦わず、逃げた方が良い場合も多い
・他人を変えることはできない
・自分の居場所は、自分で選択できる
です。
「子どもが、学校で友達とうまく付き合えない」
「子どもが、学校でいじめられている」
というようなことで悩まれている方に向けた記事です。
子どもが友達との関係の構築につまずいたりして、苦しい思いなどをしている場合の考え方について説明していきます。
人間関係が上手くいかない場合でも、様々な経験が出来ることも事実ですから、もちろん頑張ることも大切です。
しかし、無理して頑張りすぎるのは危険です。
常に「逃げる」という選択肢を持っておく必要があります。
逃げることは悪いことではありません。
本当につらい時などは、さっさと逃げましょう。
それでは、なぜ逃げることを考えるべきなのかについて、説明していきます。
他人は変えられない

まず前提として
他人を意図して変えることはできない
ということを理解する必要があります。
他人は変えられないのです。
「変わることだってある」と思う人がいるかもしれません。
確かに変わることもあります。
しかし変わるとしたら、他人からの何かきっかけがあったとしても、それはあくまでも自発的な変化です。
・何かきっかけがあって、自分が変わる必要があると感じた
・何かのきっかけで、自分が変わらざるを得ないと感じた
などなどです。
結局は、本人がどう感じるかです。
何かしらのきっかけがあったとしても、それを変わるきっかけとして捉えるかどうかは、その人次第なのです。
つまり
人は変わるかもしれないが、それは不確定であり、他人には操作できない
ということです。
ですから、他人を変えようとすること自体が、意味のないことなのです。
このことは、大人も子供も同じことが言えます。
自分を無理して変える必要はない

人間関係がうまくいっていなくて他人を変えられないとしたら、多くの人が次に考えるのが
自分が変わる
ということです。
しかし、無理やり自分を変えるのは、お勧めできません。
というよりは、無理して自分を変えるべきではありません。
もちろん自分で自分を省みて、変わる必要があると感じることがあるようであれば、そこは直した方が良いでしょう。
しかし、自分が変わる必要があると感じていない場合は、自分を変えるのは良くありません。
そもそも、人間関係を良くするため毎に自分を変えていたら、無限に自分を変えなくてはいけませんよね。
あっちに合わせて変えたら、こっちとは合わなくなる、というようなことも起こります。
キリがありませんし、全てをうまくいかせることもできませんし、何より自分が自分で無くなってしまいます。
つまり
自分が変える必要があると感じるところ以外は、変わる必要はない
ということです。
同級生や教師はただのガチャ

他人を変えることが出来ず、自分も変わらないとなると、同級生などと仲良くできないかもしれません。
しかし仮にそうだとしても、そんなことは気にすることありません。
そのくらいのことは、人生においては何の影響もないと言えるくらい些細なことです。
子どもの頃は、大人に比べて世界が狭いですよね。
ですから、学校と家庭が世界の全てのように感じられることもあります。
その中で自分の味方だと思える人がいないと、孤独を感じて辛くなってしまいます。
しかし学校の同級生や教師などは、たまたまその期間だけある特定の場所に集まった、ガチャで決められたような関係でしかありません。
ただ単に、運で決まってしまう人間関係です。
別に特別な関係でも何でもありません。
長い人生の中で知り合う人の数を考えれば、ほんのわずかな数の人間関係でしかありません。
そもそも自分のことを本当に理解してくれる人は、人生の中でもほとんどいません。
数人いればすごいことですし、一人でもいたら十分です。
そんな人を学校の同級生や教師を決めるガチャで、いきなり引ける確率なんてほとんど0です。
学校の同級生や教師なんて、そんなものなのです。
気にする必要なんて、全くありません。
しかし、子ども本人がそのことに気づくことはできません。
それまでの人生の中での人間関係の大半を占めているのが、同級生や教師などですからね。
ですから、親が子どもに教えてあげて守らなくてはなりません。
親が右往左往している場合ではないのです。
自分の居場所は変えられる

・他人を変えられない
・自分も変えない方が良い
となると、打つ手がないように思えるかもしれませんが、そんなことはありません。
もう一つ変えることが出来るものがあります。
それが
自分の居場所
です。
居場所を変えれば、周りを変えることが出来ます。
簡単に自分と合う環境や人が見つかるかはわかりません。
しかし、世の中には必ず自分と合う環境や人がいます。
自分にぴったりでなくても、それまでの環境よりも心地よい居場所を見つけることが出来るかもしれません。
そして、居場所を変えるということは、何度でも挑戦することが出来ます。
ですから
無理だと思ったら、さっさと逃げて居場所を変える
ということを是非やってみてください。
逃げないで戦うことも重要ですが、戦い続けることは諸刃の剣でもあります。
無理しすぎるのは禁物です。
取り返しのつかないダメージを負う前に、逃げることを考えてください。
親は、子どもにいつでも逃げて良いことを教えてあげてください。
具体的な方法

子どもの居場所を変えるということの、具体的な方法も説明しておきます。
大きく分けて
・転校する
・新しいコミュニティーに入る
ということがあります。
転校する
色々とハードルは高いかもしれませんが、一番シンプルで効果的な方法です。
様々な問題も生じるとは思いますが、子どもの心への影響よりも大きな問題などはありません。
目の前の問題ではなく、子どものことをよく見てあげてください。
引っ越しの判断をすることも考慮するとすれば、持ち家よりも賃貸の方がフットワークは軽いですね。
新しいコミュニティに入る
現実的にアプローチしやすいのは、こちらだと思います。
物理的に逃げるわけではなくても、精神的には逃げられる方法です。
習い事でもいいし、スポーツのグラブチームでもいいし、他の何かしらの集まりでもいいです。
学校とは別の、自分の居場所になり得るコミュニティを探して所属することは、非常に効果的です。
合わなければ、やめて次に行きやすいですしね。
人間関係で最も苦しむ理由は、逃げ道がなく孤独なことです。
仮に学校での人間関係が上手くいっていなくても、他に自分の居場所があれば、大抵の場合は流すことが出来ます。
心に余裕がある状態ですね。
「学校がダメでも、自分にはあそこがあるからいいや。」
と考えることが出来ますよね。
そしてこの方法は、自分に合う場所が見つかるまで、探し続けることが出来ます。
人間関係が上手くいっている時でも、他の場所を見つけておくと、常に心に余裕をもって行動できるようになります。
まとめ

・人間関係が上手くいかない場合は、逃げても全然良い
・他人を変えることはできない
・自分をむやみに変えない方が良い
・居場所は簡単に変えることが出来る
・転校や他のコミュニティに入ることは、有効な対応方法
辛い思いをしても我慢して耐え抜くことが全て、というような考え方は危険です。
根性論も大切ではありますが、根性論だけで全てが解決するわけではありません。
もっと柔軟に考えることが大切です。
人はそれぞれ違います。
自分を生かせる場所は、違って当たり前なのです。
そして、このことは子どもだけでなく大人にも同じことが言えます。
大人だって辛い時には逃げる選択肢を持って良いのです。
気楽にいきましょう。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。