今回は、「ロシアのウクライナ侵攻」についてです。
時事ネタです。
結論としては
・西側諸国は、ウクライナを見捨てた
・核保有国には特権がある
・日本は、他人事ではない
です。
2022年2月24日に、ついにロシアがウクライナに侵攻しました。
かねてから、危惧されていた事態が現実になってしまいました。
報道などでは
独裁者プーチンの暴走
というように言われていますが、話はそんなに単純なものではありません。
また、日本には関係ないことのように思っている人も多いかもしれませんが、全くそんなことはありません。
むしろ、日本に大きく関係があり、日本にとっては他人事ではない出来事なのです。
日本として、「今後どうするべきなのか」ということを、考えなくてはなりません。
いい加減、気付かなくてはならないのです。
それでは、ロシアのウクライナ侵攻の理由や、日本への影響などについて説明していきます。
ロシアのウクライナ侵攻の理由

ロシアがウクライナに侵攻した理由を一言で言うと
自国を守るため
です。
領土拡大や侵略ではなく、どちらかといえば防衛です。
もう少し大きな視点で言えば、この戦争は
資本主義 VS 社会主義
の構図です。
もちろん、どんな理由があったとしても、戦争は避けるべきものです。
しかし、ロシアにはロシアの主張や正義があるのです。
プーチン大統領は、頭のおかしい独裁者などではありません。
そのような個人の暴走として捉えてしまうと、背景を見過ごし、本当の問題点を見逃してしまいます。
メディアや政治家などが、都合の悪い時によくやる手法ですね。
ですから、しっかりと背景を理解した上で、物事を見ることが大切なのです。
ウクライナは、ロシアと欧州の間に位置していて、1991年に旧ソ連(ソビエト連邦共和国)崩壊に伴って独立した国です。
旧ソ連時代には、ロシアと同じ国だったということですね。
ロシアと欧州の間に位置するため、国の中は新ロシア派と新欧米派の両方が存在します。
ざっくり言えば
ウクライナ東部・・・新ロシア派
ウクライナ西部・・・新欧米派
といった構図です。
そして、現ウクライナ政権は新欧米派です。
その現ウクライナ政府に対して、プーチン大統領が危惧していることは、NATOへの加盟です。
NATO(北大西洋条約機構)とは、アメリカが主導する欧米など西側諸国の軍事同盟のことです。
NATOはロシアにとって敵であり、脅威ですからね。
旧ソ連崩壊時の1991年には16か国だったNATO加盟国は、現在では30か国にまで増えています。
旧ソ連だった東欧諸国などが、次々とNATOに加盟していったのです。
そのような状況においてプーチン大統領は、NATOに対して何度も、それ以上NATOが東方に拡大しないことを求めてきました。
欧米の西側諸国は、ことごとくそれを無視し続けてきたのです。
そしてウクライナもNATOへの加盟を希望しているのです。
ロシアからしてみれば、隣接するウクライナまでもがNATOに加盟してしまえば、それこそ喉元に刃を突きつけられた状態になってしまいます。
ですから、何としてもウクライナのNATO加盟は阻止したいのです。
つまり、ロシアのウクライナ侵攻は
ウクライナのNATO加盟を阻止して、NATOの東方拡大をとめる
ということを目的として行われているということです。
このことについては、双方に言い分があります。
ロシア側としたら、自分たちは欧米の資本主義とは違う考え方なのに、その思想や国の在り方を侵略されているともとれるでしょう。
欧米側からしたらNATOへの加盟は各国の希望なのですから、拡大をやめるも何も各国の自由だと考えるのも自然です。
実際には、もっと様々な利権などが絡み合っているのでしょうが、少なくとも双方に言い分や主張があるのは間違いありません。
信じるものが違うだけです。
ウクライナは見捨てられた

そのような背景の中、ロシアはウクライナに侵攻しました。
しかし、ウクライナが頼りにしていたNATOは、ウクライナに派兵しないことを明言しています。
ウクライナからしたら、裏切られて見捨てられた格好になってしまいました。
そもそもウクライナは、独立した時には世界3位規模の核保有国でした。
しかし、欧米などが推し進める非核化・軍縮の流れに伴い、1994年に核放棄と軍縮をしています。
この時に署名しているのが、「ブタペスト覚書」というものです。
ブタペスト覚書は、ソ連の崩壊に伴い独立したウクライナ・ベラルーシ・カザフスタンと、核保有国であるアメリカ・ロシア・イギリスが署名した政治協定書です。
概要としては
ウクライナ・ベラルーシ・カザフスタンの独立と主権と既存の国境を尊重する
というようなものです。
要するに
今後の国の安全は保障するから、安心して核を放棄してね
ということです。
ただし、「侵攻されたら必ず守る」というような明確な文言があるわけではありません。
そのあたりが、ウクライナなどからしたら、上手く扱われてしまった感が否めないのかもしれません。
さらには、署名したロシアが侵攻していますからね。
そして結果としては、国の安全を保障するという約束は破られてしまったのです。
つまり、ウクライナからしたら
約束を破られて、見捨てられた
という状況です。
ただし欧米からしたら、まだNATOに加盟していないウクライナは同盟国でも何でもないですから、助ける義理はないと考えるのも一理あります。
また、ここでも様々な要因があります。
アメリカとしては、アフガンからの撤退の記憶が新しい今、下手に派兵しづらいなどの事情もあるでしょう。
EUとしても、天然ガスの大部分をロシアに依存している状況ですから、腰が引けてしまうのもあるでしょう。
EUの中心のドイツなどは、天然ガスの50%以上をロシアに依存していますから、それが完全に断たれてしまえば苦しくなるのはドイツです。
そのほかにも、様々な思惑があるでしょう。
ただ様々な要因が絡み合っているにせよ、欧米がウクライナを見捨てたというのは、非常に大きな事実だということは間違いありません。
核保有国の優位性

しかし、仮にウクライナが核を放棄していなければ、ロシアに侵攻されることはなかったはずです。
ロシアとしてもリスクが大きすぎます。
そのように考えると、欧米がウクライナを見捨てたことの理由として
核保有国同士で戦争はできない
ということもあるでしょう。
核戦争になってしまったら、人類そのものが滅亡しかねませんからね。
これを逆から考えると
・核保有国は非保有国に対して、絶対的優位性がある
・核保有国が侵攻しても、それを止める術がない
となります。
わかっていたこととは言え、今回の件で明確になりました。
軍縮・非核化というのは、あくまでも国連安保理の常任理事国などの核保有国の優位性を担保するための、詭弁のようなものなのです。
つまり、もし核保有国が本気で侵略などをしようとしたら、やられる側に核が無ければ話し合いのテーブルにすらつけない可能性があるのです。
日本も危ない

ここまで説明したことを前提として考えると、次に狙われかねない危険な場所がいくつか思い浮かびます。
・台湾
・尖閣諸島
・北方領土
などですね。
日本は、非常にリスクの高い状態と言えるのです。
ウクライナと全く同じではないので、どうなるかわからない部分は多々ありますが、これらが中国やロシアに侵攻されても欧米が戦うかはわかりません。
むしろ、戦わない可能性の方が高いのではないでしょうか。
そもそも台湾などが戦場になった場合、アメリカが全力で中国と戦っても、アメリカは勝てないという試算も出ています。
何かあったらアメリカが助けてくれると思っているのは、頭がお花畑の日本人だけです。
日本にとって今のウクライナは、まさに「明日は我が身」なのです。
結局のところ、「自分の身は自分で守るしかない」という当たり前の原則に立ち戻らなくてはならない時なのかもしれません。
憲法9条

日本が自分の身を自分で守るために、最も障害になるのは「憲法9条」ですよね。
いわゆる「戦争放棄」です。
ロシアのウクライナ侵攻をみる限り、憲法9条がリスクになり得ることは、明らかではないでしょうか。
戦争は、双方の合意のもとで始まるわけではありません。
交渉しても突っぱねられて攻められるかもしれませんし、いくら戦争をしたくなくても、戦争をせざるを得ない状況に追い込まれてしまうこともあるのです。
太平洋戦争を見ても、それは明らかです。
正しい歴史を学んでいない日本人は、日本がアメリカに吹っ掛けた戦争だと思っているのかもしれませんが・・・・
今後、日本が中国やロシアや北朝鮮などから国を守るには
・憲法9条改正
・軍備増強
を考えなくてはならないところまで来ているのではないでしょうか。
戦争を避けるための手段は、相手と同等かそれ以上の戦力を持つ以外にないのは明らかです。
戦争をしないために、戦争できる力が必要なのです。
まとめ

・ロシアは、自衛のためにウクライナに侵攻した
・西側諸国は、ウクライナを見捨てた
・核保有国の侵攻を止める術はない
・日本は、明日は我が身
・憲法9条の改正と軍備拡大を考える必要がある
世界の各国は、自国の正義や利益のために動きます。
他国を助けたりできるのは、自国にその余裕があるときのみです。
このことは、国だけでなく個人でも同じですよね。
国でも個人でも、自分を守るのは基本的に自分しかいないのです。
日本は有色人種で唯一、欧米列強に立ち向かい戦った国でした。
そのおかげで、東南アジアなどの植民地時代が終わったとも言えます。
しかし戦後の教育によって、日本は正しい歴史を奪われ、考えることも戦うこともやめてしまいました。
戦争は何が何でも避ける必要があります。
しかし、戦争を避けるために必要なのは、憲法9条なのでしょうか?
日本の全国民が、よく考えなくてはなりません。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。