教育・子育て

学校の最も大切な役割は授業じゃない【オンライン授業は学校には必要ない】

学校の最も重要な役割は授業じゃない

今回は、「学校の最も大切な役割」についてです。

 

結論としては

・学校の最も大切な役割は、授業じゃない

・学校の最も大切な役割は、人間関係の場を提供すること

・学校生活によって、非認知能力を育むことが最重要

・学校のオンライン授業は、学校の役割を果たしていない

です。

 

コロナ騒ぎで、学校を休校にしてオンライン授業などで対応する学校がありましたね。

オンライン授業には多くのメリットがありますし、今までも予備校や塾などで行われていました。

オンライン授業だけでなく録画授業などもありますし、YouTubeなどを利用した講座などもあります。

今後はオンライン授業のように、その場にいなくても受けられる授業などが増えていくのは間違いないと思われます。

塾や予備校などの授業においては、オンライン授業は非常に有効です。

 

しかし、学校教育に関して言えば、オンライン授業にするべきではありません。

まだ大学はオンラインでもいいとしても、小学校・中学校・高校に関して言えば、オンライン授業では学校の役割を果たせていません。

学校と予備校・塾などとは、根本的に役割が全く違うのです。

 

それでは、なぜ学校教育をオンライン授業にするべきではないかについて説明していきます。

 

オンライン授業のメリット・デメリット

オンライン授業にはメリットもデメリットもありますが、基本的にメリットの方が大きいです。

主なメリットとしては

・いつでも、どこでも授業を受けられる。

・誰もが、一流講師の授業を受けられる。

・人的コスト、時間的コスト、金銭的コストが節約できる。

などが挙げられます。

 

それに対してデメリットは

・インターネット環境に左右される。

・さぼりやすい。

などがありますが、インターネット環境は今後さらに整備されるでしょうし、さぼるかどうかは個人の問題です。

 

どう考えても明らかに

メリット >>> デメリット

ですので今後は、勉強の授業や講義などはオンラインが中心的役割を担うようになっていく可能性が高いと考えられます。

 

学校の最も大切な役割

ただし、オンライン授業はメリットがいくら大きいとしても、学校(小・中・高)はオンライン授業にするべきではありません。

その理由としては

勉強を教えることは、学校の最も重要な役割ではないから

です。

ここで言う勉強とは、国語や算数(数学)などのようなものを指します。

ペーパーテストなどで力を測るものですね。

いわゆる「認知能力」を向上させるための勉強です。

 

勉強に対する能力というのは、生まれつき人によってばらつきがあります。

特に公立の学校であれば、その差は非常に大きい場合も少なくありません。

人によって、やるべき勉強の内容やレベルはバラバラということです。

 

また、認知能力を向上させる勉強は別に学校でなくとも可能です。

学校でみんなと一緒にやることが、必要不可欠ではありませんよね。

塾などだけでなく、今はYouTubeなどでも無料で様々なことが学べますし、教科書や参考書を使って独学も可能です。

 

さらに言えば

学校の授業のレベルは低い

という現実もあります。(一部の私立などは除きます。)

一流の塾講師などと比べると、圧倒的に低レベルの授業です。

 

しかし、このことは構造上仕方のないことでもあります。

そもそも学校の教師は、勉強を教えるためのスペシャリストではありません。

 

学校の教師は、予備校や塾の講師と違い

・部活動の顧問など

・文化祭や体育祭や修学旅行などのイベントのサポート

・生活指導

などなど、勉強以外のこともやらなくてはなりません。

(生活指導が必要かどうかは疑問ですが。)

予備校や塾のように、受験のための教科の成績を上げることのみが目的ではないのです。

このように様々なことを行うのですから、予備校や塾に比べて授業のレベルが低いのは当然と言えるのです。

 

では学校の存在意義はないのかと言えば、もちろんそんなことはありません。

最低限必要なレベルの教養を学校で教えるということは大切ですが、学校の最も重要な役割は勉強ではないのです。

学校の最も重要な役割は

人間関係の場を提供することで、非認知能力を育む

ということです。

少し言い方を変えると

価値観の近い同世代の人たちと、繋がりを持つことが出来る場を提供すること

となります。

非認知能力とは

主に、意欲・忍耐・自信・自立・自制・共感・協調などの心の部分に関する数値化できない能力のこと。

簡単に言えば、「頑張る」「我慢する」などのような能力のことです。

 

これは「友達を作る」ということだけではありません。

様々な人と関わりを持つことで

・人間関係について学ぶ。

・人はそれぞれ違うことを知る。

・自分と他人の違いを知ることで、自分のことを客観的に見る。

などの社会生活を送るうえで、何よりも大切なことの基盤を学んで身につけることが出来ます。

 

また、色々な人と仲良くなるだけでなく

・主張をぶつけ合う。

・ケンカする。

・傷ついたり、傷つけたりする。

ということも、とても大切な学びです。

 

このようなことは、大人になって社会に出ると、学生の時のようには学べません。

学生の時に、特別に経験できることなのです。

 

ですから学校というのは、登校しないとその意味がほとんど無くなってしまいます。

当然ながら、同級生たちとの様々な関わり合いはオンライン授業では学ぶことはできません。

 

それなのに、コロナ騒ぎで学校を休校にしてオンライン授業をすることで

学校の役割を果たしている

などと言っている教育者が多数いることは、学校教育者のレベルの低さがうかがい知れますよね。

 

学校は、集団生活の場を提供することこそが、最重要の役割なのです。

 

学校の授業の本当の役割

では学校の教師が、認知能力に関わる勉強の分野で出来ることはないのかと言えば、そんなことはありません。

予備校や塾の講師のように、「成績を上げる」ということのみを目的としているわけではない分、勉強においてもっと大切なことを教えることが出来ます。

 

それは

・学ぶことの楽しさに気づかせる。

・生徒それぞれに、自分に合った勉強の仕方を見つけさせる。

ということです。

これらが学びの根底です。

 

学ぶことの楽しさを知り、自分に合った学び方を知っていれば、あとは自発的に学ぶようになります。

そしてそれは、学生のときだけに限らず、大人になっても学び続けるための重要な糧です。

 

本来「学ぶ」ということは、一生行っていくものであり、とても楽しいもののはずです。

それを、詰め込み式の勉強を強いるせいで、多くの人が「学ぶ」ということを勘違いして嫌いになってしまっているのです。

 

学校の教師は、数値化された成績など気にせず、学びの根底にアプローチしてもらいたいものです。

 

まとめ

・学校の最も大切な役割は、授業じゃない

・学校の最も大切な役割は、人間関係の場を提供すること

・学校生活によって、非認知能力を育むことが最重要

・学校のオンライン授業は、学校の役割を果たしていない

学校の存在意義を理解していない教師が多くいることは、非常に問題です。

ただし、このことは学校の教師だけの問題ではありません。

親なども含めた大人全体について言えることでもあります。

 

人生の幸福度を決める要素としては、認知能力よりも非認知能力の方が重要なことはすでにわかっている事実です。

感覚的にもわかりますよね。

 

非認知能力を育むために最も重要なことは、まずは親(特に母親)との関係性です。

幼少期の親の愛情や親の教育が最も重要です。

・しっかり愛情を注ぐこと

・自主性などを認めてあげること

・ちゃんと見てくれているという安心感を与えること

などが特に大切です。

 

しかし、非認知能力は親だけで決まるわけではなく、学校の環境などでも育まれることが分かっています。

学校というのは、幸せな人生を送るための土台づくりに貢献できる場所なのです。

 

コロナごときで学校を休校にしてオンライン授業にするなんて、子どもたちの未来にマイナスでしかありません。

子どもがバタバタと死んでしまう感染症であれば仕方ありませんが、そうでないのであれば学校は通常通り行うべきです。

大人のしわ寄せが子どもたちに言ってしまうような社会は、異常としか言いようがありませんよね。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。