社会

マイナンバーカードの本当のリスク

マイナンバーカードの本当のリスク

今回は、マイナンバーカードについてです。

 

要点としては

・マイナンバーカードには医療などにおいて様々なメリットがある

・巷で言われる個人情報問題や、個人の番号管理のデメリットは的外れ

・制度設計によっては、差別などのデメリットもあり得る

です。

 

マイナンバー(個人番号)とは

日本に住んでいる全ての人が(外国人含む)、個人を識別するためにもつ12桁の番号のこと。

です。

 

マイナンバーカードは

・公的な本人確認書類になる

・コンビニで住民票など各種証明書が取得可能

・健康保険証として使える

などのメリットがあると国は説明しています。

実際2024年秋には、健康保険証が廃止になりマイナンバーカードに一元化されるため、今後必要不可欠になっていくものと思われます。

 

そのような中で、マイナンバーカードに対する反対の声もSNS上ではまだまだ根強くあります。

主な反対の主張としては

・個人に数字を割り振って管理社会になる

・個人の銀行口座などを紐づけて、資産を監視される

などがあるようです。

 

しかし、これらの批判は的外れと言えます。

個人に番号を割り振って管理するのは、何もマイナンバーに始まったことではありません。

従来の健康保険証や年金番号など、これまでも国民は番号を割り振られて管理されています。

そして国という単位で見れば、そのように管理するのは当たり前とも言えます。

 

また、銀行口座に紐づけられて、何かあったら口座凍結などをされるということについても別に今に始まったことではありません。

国民健康保険料や国民年金保険料などを未納にしておくと、これまでも銀行口座が凍結されるなどの対応はありました。

マイナンバーがあろうとなかろうと、国が個人の口座を把握できないわけがないのです。

 

マイナンバーは、個人的にはメリットが大きいと思います。

どこまでデータを活用するかはわかりませんが、医療分野においても大きなメリットがあると思います。

とは言え、リスクがないわけではありません。

どのような制度設計にして、どのように運営するかによっては、大きなデメリットにもなり得ると思います。

 

それでは、マイナンバーのリスクと医療におけるメリットについて説明していきます。

 

マイナンバーの本当のリスク

マイナンバー制度のリスクとして考えられるのは、例えばワクチンパスポートのような使い方をする場合だと思います。

店舗などに入る際に、マイナンバーにより個人認証することになり、そこでワクチン接種歴などの情報が出るようであれば、もしかしたら入店拒否などがあるかもしれません。

ワクチン接種歴だけでなく、新型コロナ感染の既往や他の感染症の既往などが民間の手に渡るようだと、そこに差別が起こる可能性があります。

 

民間の事業者は当然感染症などに対して知識があまりない人が多数ですから、そこに情報を与えて判断を任せると、誤った判断をするかもしれないわけです。

新型コロナ茶番で滅茶苦茶な常識が世の中に植え付けられていますから、なおさらです。

 

また、感染症だけでありません。

民間に与えられる情報の内容によっては、様々なことが起こり得ると思われます。

 

もちろん、このようなリスクは杞憂に過ぎないかもしれません。

マイナンバーの運用に対して、国がしっかりとした制度設計をして民間へ与える情報の取捨選択を適切に行えば、特に問題にはならないでしょう。

しかし、新型コロナワクチンのワクチンパスポートの件などを始めとした政府の新型コロナ対策を見る限り、あり得ない話でもないように思えてなりません。

 

便利でメリットもあるマイナンバーは、使い方を間違えると大きなリスクにもなり得るということです。

 

医療におけるメリット

メリット・デメリット

とは言え、マイナンバーによってデータを管理するメリットは、大きいと思います。

特に医療分野におけるメリットは、非常に大きいです。

医療分野においても、どこまで医療従事者に情報を与えるかによりますが、マイナンバーによって恩恵を受けられる可能性は多々あります。

 

例えば

・服用している薬がどの病院でも正確に把握でき、無駄な投薬などが減る

・レントゲンなどを共有でき、被爆量を低減できる

・血液検査などの検査結果を共有でき、無駄な検査を減らせる

・それまでの病歴や治療歴が、どの病院でもすべて把握できる

などなどです。

医療行為をする上で、患者情報が多いに越したことはありません。

 

医学というのは、確率の学問です。

いかに悪くなる確率を下げるか、そして良くなる確率を上げるかを考えて、ベターと思われる治療を行っていきます。

その確率を上げたり下げたりするために、必要不可欠なのが情報なのです。

ですから情報を集めるために、様々な検査をするわけです。

そしてその情報は、その時点の情報だけでなく過去の情報などもあった方が、より質が上がるのは言うまでもありません。

 

マイナンバー制度で医療に関する情報を管理すれば、患者の情報を多く得られるだけでなく、患者に行う検査なども最小限で済ませることが可能になります。

 

そのような意味で、マイナンバー制度を上手く使うことで、医療の質を上げることが可能になると思われます。

 

まとめ

まとめ

・マイナンバー制度に対する批判の一部は的外れ

・マイナンバー制度設計を誤ると、リスクにもなりかねない

・マイナンバー制度は、医療分野に対して大きなメリットになり得る

結局のところ、どんな制度も使い方次第です。

マイナンバー制度自体は、決して悪いものではないと思います。

それどころか、様々な分野で多くのメリットが得られる可能性があります。

 

しかし問題は、それを運用する政府などに対する不信感を持っている人が多いことではないでしょうか。

そこを何とかしない限り、どんなことに対しても反対するようなことになるわけです。

論点がずれてしまっているわけです。

 

何が大切なのかを考える必要があると思います。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。