健康・医療

現代型栄養失調とは【過食なのに栄養失調】

現代型栄養失調とは【過食なのに栄養失調】

今回は、現代型栄養失調についてです。

 

結論としては

・現代人の多くは、過食にも拘わらず栄養が足りていない

・提供される食品のほとんどは、食品というより商品

・まずは糖質を出来るだけ控えることから始めると良い

です。

 

現代の日本には、食べ物が溢れています。

コンビニなどに行けば、深夜であろうと様々な食べ物を手に入れることが出来ます。

現代の日本では、飢えて亡くなる人はいないと言ってもいいでしょう。

飽食の時代です。

 

しかし、今や飽食から過食の時代になったと言われています。

食べ過ぎているわけです。

いつでも・どこでも・手軽に食べ物が手に入る時代ですからね。

 

日本に限らず先進国では、食べ過ぎによる肥満や生活習慣病が問題になっていますよね。

飢える心配がなくなった反面、食べ過ぎることが問題になってきているわけです。

 

しかし、そのような過食による肥満などが問題になっている中、「現代型栄養失調(新型栄養失調)」というもののリスクが高まっています。

現代型栄養失調とは

エネルギー(カロリー)は足りていても、必要な栄養は足りていない状態

のことを言います。

過食なのに、栄養が足りていないのです。

実は現代人の多くは、この現代型栄養失調だと言われています。

 

つまり現代人の多くは

・食べ過ぎでオーバーカロリーになり、肥満や生活習慣病が増えている。

・必要な栄養が足りておらず、栄養失調の状態になっている。

という一見矛盾するような2つの状態が、同時に起こっているのです。

 

それでは、現代型栄養失調について、その原因や対策などについて説明していきます。

 

現代型栄養失調の特徴

現代型栄養失調の特徴として

・糖質や脂質は過剰摂取

・カロリーを摂り過ぎている

・タンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維は足りていない

ということが挙げられます。

 

栄養失調の状態が続けば、免疫力を始めとした体の様々な機能が低下したり、生活習慣病などの病気になりやすくなるなど、様々なデメリットが生じます。

 

現代型栄養失調の原因は、もちろん食生活です。

食生活の変化によって作られた現代型の食生活が、現代型栄養失調という奇妙なものを生み出したのです。

 

「エンプティカロリー」という言葉を聞いたことがありますか?

「カロリーが空っぽ=カロリーがない」と誤解されることがしばしばありますが、そのような意味ではありません。

エンプティカロリーとは

カロリーは高いにも拘らず、栄養は空っぽ

という意味です。

 

糖質や脂質がほとんどで、体に必要なビタミンやミネラルや食物繊維が極端に少ない食品を「エンプティカロリー食品」と言います。

エンプティ―カロリー商品の代表例が、ジャンクフードですね。

エンプティカロリー食品は、まさに現代型栄養失調の原因と言えるものです。

 

今の世の中は、エンプティ―カロリー食品で溢れかえっています。

エンプティ―カロリー食品だらけと言っても過言ではありません。

日常的にエンプティカロリー食品ばかり食べていれば、オーバーカロリーかつ栄養不足になるのは当然の結果です。

現代人の8割以上が、現代型栄養失調のリスクを抱えていると言われています。

 

エンプティ―カロリー食品は、「食品」と呼んでいいのかすら疑問になる代物なのです。

 

食品ではなく商品

現代型栄養失調にならないようにするためには

・栄養が豊富な食べ物を食べる

・エンプティ―カロリー食品は食べない

という事が必要なのは明らかです。

 

これらのことを実践すれば、現代型栄養失調などにはなりません。

しかし、これらのことを実践する上で理解しておかなければならないことがあります。

それは

・飲食店などで提供されるほとんどは、エンプティ―カロリー食品

・それらのものは、食品と言うよりも商品

という事です。

 

・飲食店で提供される食べ物

・コンビニや弁当やなどの食べ物

・スーパーなどのお惣菜

・冷凍食品やインスタント食品

これらの多くは、エンプティ―カロリー食品です。

栄養はほとんど入っていないか、入っていても非常に少量です。

つまり、私たちはエンプティ―カロリー食品に囲まれて生きているのです。

 

なぜそのようなことになるかですが、飲食物の提供側が最重要視していることが何かを考えるとわかってきます。

残念ながら、「消費者の健康」ではありません。

飲食物の提供側が最重要視していることは

よく売れて、利益が出ること

です。

経済活動をしているのですから、当然と言えば当然です。

 

よく売れるために最も効果的なことは

・消費者が美味しいと感じること

・依存性を高めて、リピートさせること

です。

消費者側の健康などは全く興味の対象外です。

提供者側は、消費者が美味しいと感じ依存してしまうようなものを提供することに、精進しているわけです。

 

そして消費者が美味しいと感じ、依存するのは

糖質と脂質にまみれた食品

です。

糖質中毒が脳と身体を壊す
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つまりは、エンプティ―カロリーなものです。

 

要するに

提供される飲食物は基本的にお金を稼ぐための商品でしかない

ということを、まずは理解しなくてはなりません。

ただの商品であって、食品と言える代物ではないのです。

 

ただし、これは提供者側の問題だけではありません。

消費者側にも問題があります。

消費者側が、そのような食品とは呼べないようなものを求める以上、提供者側はニーズに合わせて提供してしまいます。

栄養豊富で健康的な食品を提供したくても、消費者が求めていなければ売れませんからね。

経営が成り立ちません。

提供者側だけでなく、消費者もリテラシーが低いのです。

 

野菜や果物が甘いのは喜ぶべきではない

食品というよりも商品だということについては、野菜や果物についても同じことが言えます。

 

「このトマト、とても甘い!!」

このような言葉は、よく言われますね。

そしてそれは、そのトマトに対する誉め言葉ですよね。

 

しかしよく考えてみてください。

甘いというのはどういうことでしょうか?

簡単ですよね。

糖質がたくさん入っている

ということに他なりません。

 

様々な品種改良によって、果物はさらに甘く、野菜も甘くしようとしているわけです。

その結果、現代の野菜のビタミンやミネラルなどの栄養は、以前の10分の1程度しかないと言われています。

その代わりに糖分がたっぷり増えているのです。

 

野菜や果物が甘いというのは、栄養が少なくなっていてエンプティ―カロリー化しているという事に他なりません。

甘くなることを歓迎して喜んでいる人たちは、栄養が奪われるのを喜んでいるのと同義なのです。

 

まず糖質を控える

このように、どんな飲食物でも商品としての価値を高めるために、エンプティカロリー化していってるのです。

このことは、提供側だけでなく消費者側にも責任はあります。

そのような商品を求めているわけですからね。

 

そして野菜ですら低栄養化が進んでいるのであれば、一体何を食べればいいのかわからなくなりますよね。

残念ながら、完璧な正解はありません。

どれだけ気を付けても、私たちを取り巻く食の環境は悪くなっていくかもしれません。

 

ですから、100点を目指すのではなく、せめて70点や80点を目指しましょう。

どんなものを食べればいいのかを全て調べて、日々の食事に反映させることは相当難しいと言わざるを得ません。

 

ですから、まずは1つだけでいいので意識してみましょう。

それは

糖質を出来るだけ控える

ということです。

 

糖質は必須栄養素でもあるので全く摂らないのもダメですが、現代の食事ではまず過剰摂取になります。

出来るだけ控えるくらいで、ちょうどいいのです。

そして糖質を出来るだけ控えると、必然的に野菜やタンパク質などが中心の食事になります。

それで100点とは言いませんが、少なくともそれだけでも70~80点の食事にはなります。

今までよりは、はるかにマシでしょう。

 

そしてそれに慣れてきたら、少しずつ勉強して知識を増やしながら、体に良いものを増やしていけばいいのです。

 

まとめ

・現代人は過食にも拘らず、現代型の栄養失調になっている。

・提供されている飲食物は、食品というよりも商品。

・まずは糖質を出来るだけ控えることから始める。

 

そしてもう1つ重要なこととして

食べる量や食べる回数を減らす

という事も意識すると良いです。

要は、食べ過ぎなので食べる量を減らすのです。

 

食べるものの内容も大切ですが、そもそも現代人は食べ過ぎなのです。

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最後まで読んで頂き、ありがとうございました。