今回は、エナジードリンクについてです。
結論としては
エナジードリンクは、健康に悪影響でしかないので飲むべきではない
となります。
皆さんはエナジードリンクを飲まれますか?
・眠気を取りたいとき
・集中したいとき
・疲れを取りたいとき
・やる気を出したいとき
このようなときに、頭や身体を奮い立たせるためにエナジードリンクを飲む人は多いのではないでしょうか。
「ここぞという勝負所」に飲むという感じですよね。
実際にエナジードリンクを飲むと、眠気や疲れが取れて集中できて、パフォーマンスが上がるように感じるかもしれません。
確かに一時的にそのような効果は存在します。
しかしそれは、実は身体の健康にとっては害になります。
また、パフォーマンスという面から見てもトータルしたらマイナスです。
つまり、エナジードリンクの効果を実感して飲んでいる人は
エナジードリンクの罠にはまってしまっている
というわけです。
エナジードリンクは、基本的に「身体に悪く、飲むべきではないもの」なのです。
このことは、世の中に無数に存在するエナジードリンクに共通して言えることです。
それでは、エナジードリンクの害について説明していきます。
エナジードリンクには何が入っている?

エナジードリンクには、アミノ酸などの様々な成分が含まれています。
よく宣伝などで謳われる代表的なものとして
・アルギニン
・L-カルニチン
・タウリン
・ナイアシン
・ビタミンB群
などがあります。
これらの成分は身体に必要な成分ではありますが、エナジードリンクに含まれている量は、ごくごく微量です。
「タウリン1000mg配合!!」とか言われるとたくさん入っているように思えますが、1000mgは1gですからね。
要は
身体に良さそうと思わせられるように、適当に少しずつ入れてる
という程度のことです。
つまり、これらの身体に有効な成分は単なる見せかけを良くする脇役であり、効果はほとんどないと言っていいレベルです。
ではエナジードリンクの主役は何かと言えば
・砂糖
・カフェイン
この2つです。
言ってみれば、エナジードリンクは「砂糖カフェイン水」でしかありません。
ですから結局のところ、エナジードリンクの効果は
・砂糖による興奮作用
・カフェインによる覚醒作用
に他ならないのです。
カフェインの効果

主なカフェインの効果としては
・眠気覚まし
・疲労回復
・集中力向上
・鎮痛作用
があります。
「覚醒作用」があるということです。
カフェインが含まれている代表的なものとしては、コーヒーやお茶ですね。
様々な研究によって、カフェインは摂取する時間帯と量を間違えなければ、多くの面で有効であることが分かっています。
カフェインの摂取量の基準としては
成人では
1日の摂取量は400mg未満
1回の摂取量は200mg未満
にするべきとされています。
エナジードリンク1本に含まれるカフェインは、おおよそ80~150mg程度です。
(もっと少ないものもあります。)
ちなみにコーヒーは、100mlあたり約60mgのカフェインが含まれています。
つまりエナジードリンクに含まれるカフェインの量は、コーヒーと同等かそれ以下といったところです。
カフェインの観点から見れば、エナジードリンクは1日に何本も飲まなければ問題はなく、ある程度の効果も期待できると言えそうですね。
砂糖の効果

エナジードリンク最大の問題点は、砂糖です。
砂糖(糖質)を摂取すると
・ドーパミンやノルアドレナリンやセロトニンなどの「脳内麻薬」が分泌
・血糖値スパイク
が起こります。
これらによって、脳は幸福感や快楽を感じたり、興奮状態になったりします。
とくにエナジードリンクのような砂糖を大量に溶かした飲料は、果物などの食べ物よりも糖質を素早く吸収するため、これらの作用が非常に強くなります。

脳内麻薬
糖質を摂取すると、ドーパミンやノルアドレナリンやセロトニンなどの脳内神経伝達物質が分泌されます。
これらは「脳内麻薬」とも呼ばれ、分泌されると脳は幸福感や快楽を感じたり、摂食中枢を刺激したりします。
この脳内麻薬の作用によって、エナジードリンクを飲むと元気が出たりやる気が出たりするように感じるわけです。
麻薬を打ったりアルコールを飲んだ人の気分が高揚するのと同じです。
つまりエナジードリンクによる「やる気が出る」「元気になる」などの効果は
砂糖を摂取したことによる脳内麻薬の影響
でしかないということです。
そして砂糖(糖質)には、麻薬やアルコールと同様に依存性もあります。
エナジードリンクのような砂糖が大量に入ったものをいつも飲んでいると、依存症になってしまう可能性すらあるということです。
ちなみにラットを対象にした研究によると、なんとコカインへの依存性よりも砂糖への依存性の方が強かったそうです。
人間に対しても同じ結果になるかはわかりませんが、何にしても糖質(特に砂糖)に非常に強い依存性があることは間違いありません。
血糖値スパイク
血糖値スパイクというのは
短時間に血糖値が急上昇・急降下する
という状態です。
下のグラフの赤線です。

エナジードリンクのような砂糖が大量に入った飲み物などは、この血糖値スパイクが非常に起こりやすくなります。
つまり、血糖値が急上昇した後で急降下するのです。
エナジードリンクを飲んで血糖値が急上昇している時は、脳内麻薬やカフェインの影響で快楽を感じたり覚醒しています。
その後血糖値の急降下して眠気・イライラ・頭痛を感じると、脳がエナジードリンクなどをまた欲しがってしまいます。
そうなってしまうと、いわゆる「糖質依存症」の状態です。
流れとしては
1.エナジードリンクを飲む
2.血糖値上昇
脳内麻薬により快楽・幸せを脳が感じる
カフェインにより覚醒・疲労抑制
3.血糖値低下
眠気・イライラ・頭痛
4.また飲みたくなる
というようになるわけです。
イライラしていたり疲れている時などに、エナジードリンクや甘い物などを摂取するとそれらが改善すると思っている人は多いですよね。
しかし実はそのイライラなどは、エナジードリンクや甘いものを摂取したからこそ起こっている可能性があるわけです。
「血糖値スパイク+糖質依存症」で負の連鎖になってしまいます。
全ては仕組まれている

お気づきだと思いますが、血糖値スパイク・糖質依存症はエナジードリンクに限ったことではありません。
缶コーヒーも、全く同じです。
ジュースやスポーツ飲料も、カフェインのことを除けば同じですね。
これらの飲料による血糖値スパイクや糖質依存症は、実は副作用的に起こっているわけではありません。
飲料メーカーによって、意図的に引き起こされている
のです。
目的はもちろん、商品が売れるためです。
幸福感や高揚感を感じて依存性が生じれば、リピーターが増えるのは言うまでもありません。
この手法は、飲料メーカーだけでなく飲食店なども当たり前のようにやっています。
どのくらい砂糖を入れたら血糖値スパイクが起こり依存性を高められるのか
このようなことをしっかりと計算し、依存させるための砂糖を入れているというわけです。
そしてそれを、あたかも元気になるかのように売っているのですね。
結果的には消費者の健康を害することなんて、重々承知なのです。
要するに
人々の健康を害しても、売れて利益になればその方が優先
ということですね。
野菜ジュースやフルーツジュースも同じ

補足ですが、健康に良いと思われている野菜ジュースやフルーツジュースも同様です。
大量の砂糖が入った水に野菜や果物の味が付いたようなものです。
確かに果物や野菜には、ビタミンや食物繊維などの栄養素は含まれています。
しかし、ジュースにする過程で、それらは取り除かれてしまい、結局は栄養素はほとんど残りません。
もし栄養素がある野菜ジュースやフルーツジュースを飲みたいのであれば、野菜や果物をそのままジューサーなどで混ぜたようなものにしなくては意味がありません。
市販のものは全てただの砂糖汁だと考えてください。
果汁100%だとしても、それは同じです。
まとめ

・エナジードリンクは、砂糖カフェイン水
・砂糖摂取による脳内麻薬分泌によって、気分が高揚する
・血糖値スパイク+脳内麻薬によって、負の連鎖に陥る
・飲料メーカーは、売るために意図的に血糖値スパイクを起こしている
エナジードリンクや缶コーヒーや清涼飲料水は、基本的に飲むべきではないものです。
1本飲んだから致命的なことが起こるわけではありませんが、日常的に飲むことで依存症になってしまうかもしれませんし、健康への害があります。
エナジードリンクを飲むくらいであれば、ブラックのコーヒーを飲めばいいのです。
エナジードリンクから糖を失くしたものと、ブラックのコーヒーは同じようなものですからね。
世の中で宣伝されているものには、真実でないものが溢れています。
知識を付けて、騙されないようになりましょう。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。