今回は、「子どもが勉強を好きになる方法」について説明します。
結論としては
・子どもに好きで得意な科目があれば、まずはその科目ばかりやるべき
・苦手な科目は、やらなくてもいい
・好きで得意な科目に一点突破すれば、そのうち全体が底上げされる
となります。
子どもの勉強について、頭を悩ませている親は多いですよね。
・勉強をしない
・成績が良くない
・子どもが勉強嫌い
これらのことにより、イライラしたり心配することが多いのではないでしょうか。
そのような状況を改善しようと
勉強しなさい!!
とガミガミ言ったからといって、勉強するわけでもないですし、なかなか改善しないわけです。
その結果、親だけでなく子供もストレスを感じてしまうことになります。
大人は、このような状況の原因が子どもにあると考えて子どもに責任を押し付けますが、最悪の責任転嫁です。
そのような状況になるのは、ほとんどの場合において親や教師などの大人に問題があります。
そもそも子どもが勉強をしないのは、勉強がつまらなかったり、やらされている教科が嫌いな教科な可能性が高いのです。
教科の好き嫌いがあるのは当たり前ですし、勉強をつまらなく感じているとしたら、それは子どもの問題ではなく教える側の問題です。
本来、勉強というものは非常に面白いものです。
その面白さを子どもに理解させられていないことが、大人の最大の問題です。
大人が無能すぎるわけです。
子どもに勉強の面白さを理解させる方法の根底の考え方は
好きだったり興味があることばかりやらせる
ということです。
好きな教科があれば、そればかり一点突破するのです。
嫌いな教科などは、最初はやらなくて全く問題ありません。
そのうち、勝手にそれなりに底上げされていきます。
それでは、好きなことを一点突破するメリットや、学校教育などの現状について説明していきます。
勉強を嫌いにさせる教育

現在、学校や多くの過程で行われている教育を一言で言えば
勉強を嫌いにさせる教育
です。
日本の教育は基本的に
苦手を無くす
という方向性で、未だに行われています。
長所を伸ばすのではなく、短所を補う教育です。
言わば、同質化する教育です。
産業化社会はとっくに終わり情報化社会になったというのに、未だにそんなことを続けているのです。

ですから
・国語が得意で算数が苦手な子は、算数の勉強をさせる
・算数が得意で国語が苦手な子は、国語の勉強をさせる
ということが、行われているわけです。
大人でも苦手なことばかりやらされていたら、大抵の人は嫌になります。
子どもなら、なおさらです。
苦手だったり嫌いなことをやらされ続けていれば、当然のように勉強が嫌いになるわけです。
勉強は本当は楽しい

しかし本来的には、勉強というのは楽しいものです。
このことを親や教師などの大人自身が、理解していないことが本当に多いのです。
自分たちがつまらないと思っていることを子どもにやれと言っているわけです。
そりゃあ、子どもに勉強の楽しさを教えてあげられるわけがありません。
まずは大人自身が、勉強の楽しさを理解するべきなのです。
勉強の本質は
知的好奇心を満たす
ということです。
知的好奇心は、人間の欲求の中でも、最上位に位置するものです。
この知的好奇心を満たすことは、人間にとって、この上ない喜びになります。
とても簡単に言えば
分からなかったことが分かるようになると、楽しい
ということです。
ではなぜ、「勉強はつまらない」と感じる子どもが多いのかと言えば
よく分からないから
という当たり前の理由なのです。
・わかる → 楽しい
・わからない → つまらない
とても単純ですよね。
子どもというのは、好奇心の塊です。
色々な物に興味を示し、疑問を持ち、そして学んでいくのです。
その過程が楽しいからこそ、さらに色々な物に興味を持つわけです。
ですから、子どもは本来的には、勉強を楽しめる要素ばかりなのです。
しかし学校の勉強は、子どもにとって興味がないこともやらなくてはいけません。
しかも、クソつまらない授業で、苦手なことを重点的にやらされるのです。
勉強したくなくなるのが当たり前です。
つまり、そのままであれば子どもは勉強を楽しめるのに、大人たちがわざわざ勉強をつまらないものにしているわけです。
好きや得意を一点突破

では、親や教師はどのようにすればいいのかと言えば、まずは一点突破させれば良いのです。
ほとんどの子供は、徐々に好きな教科と嫌いな教科が出来てきます。
これは、基本的には
・好きな教科 = 得意な教科
・嫌いな教科 = 苦手な教科
となります。
得意 → わかる → 楽しい → 好き
ということです。
ここで、多くの大人は苦手で嫌いな教科に注力させたがりますが、これが大きな間違いです。
はっきり言って
好きな教科が一つでもあれば、大チャンス
というレベルです。
ひたすら、好きな教科を勉強させればいいのです。
もしそのようなものが無ければ、色々な経験をさせて興味を持つ分野を探すことからです。
好きな教科や分野を勉強すると、「わかる喜び」をたくさん味わえます。
そして、出来るようになっていく自分に、自信も持てます。
そうすることで
勉強の楽しさを理解する
ということが出来るようになります。
これが最も大切なことです。
目の前の宿題をこなしたり言われたことを忠実にやることなどは、勉強の楽しさを理解することに比べたら、ほとんど何の意味もありません。
大人は子どもに勉強して色々なことを学んでほしければ、「勉強の楽しさを理解させる」ということを最も重視しなくてはならないのです。
そのためには大人自身も勉強をして、勉強の楽しさを理解しなくてはならないことは、言うまでもありません。
それをしていない大人ばかりですが。
学び方を学ぶ

得意や好きに特化して、それを続けていくことは、非常に価値のあることです。
さらには、それだけではありません。
得意や好きを一点突破することによって、他のことや苦手なことも底上げされます。
もちろん嫌いで苦手な教科が、好きで得意な教科と同じレベルになるわけではありませんが、全体的に底上げされるのは間違いありません。
それは、好きで得意な教科を勉強することで
学び方を学べるから
です。
もう少しかみ砕くと
自分に合った勉強の仕方を理解できるようになる
ということです。
自分に合った勉強の方法は、人によって違います。
・授業を聞くことが合っている人。
・独学が向いている人。
・他の人と意見交換しながら勉強するのが向いている人。
などなど様々です。
しかし、学校のシステムの中では、自分に合った方法で勉強することは許されません。
授業を聞いて、言われた通り課題をやるようなスタイルに強制されてしまいます。
それに対して、好きで得意な教科をひたすら勉強している人は、自分に合った方法を見つけ出せるようになっていきます。
知的好奇心が、前に前に進もうとする推進力になりますからね。
そして自分に合った勉強の仕方を理解して実践できるようになれば、嫌いで苦手な科目も、そこまで苦痛ではなくなっていくのです。
自分に合ったやり方で勉強することで、わかるようになっていき、苦手意識も軽減していくためです。
また、自分が得意だったり好きだったり興味がある分野の学びを進めていくと、どうしても他の分野の知識も必要になります。
そのような場合には、それがたとえ苦手だったり嫌いだったりした分野でも、すすんで学ぼうとする意欲が生じやすいのです。
「やらされている」ではなく、自分が「知りたい」という気持ちが源泉になっているわけですから、当然ですよね。
まとめ

・子どもは好きで得意な科目があれば、そればかりに集中した方が良い。
・一点突破することで、勉強の楽しさを理解できるようになる。
・また、学び方を学べることで、他の教科も底上げされる。
子どもに対して、教えるべきことは
・勉強は楽しいということ
・自分に合った学び方を理解すること
です。
これが達成できれば、子どもは自発的に勉強するようになります。
学ぶことを好きにさせれば、教育の99%は終わったようなものです。
そしてそれをできないのは、大人自身が勉強の楽しさを知らないからに他なりません。
勉強は大人になっても、いくらでもできます。
というよりは、本来は大人になってからの方が勉強しなくてはならないのです。
子供の頃の勉強は、言ってみれば大人になった時に勉強するための土台作りです。
子どもは大人を見て育ちます。
子ども以上に、大人が勉強するべきなのは当たり前なのです。
子どもが勉強が嫌いなのは、親をはじめとした周りの大人の責任です。
まずは、大人は自らを見つめなおさなくてはなりません。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。