今回は、子ども対する金融教育についてです。
結論としては
・小遣いを渡すなどして、自分でお金の管理をさせる
・自分で会計をさせる
・キャッシュレス化は、子どもの金融教育にはマイナス
です。
日本人の金融リテラシーは、世界的に見ても非常に低いのが知られています。
これは、日本では金融教育が行われていないことが原因と言われています。
学校で教わりませんから、お金の教育は親から学ぶほかありません。
すると必然的に、子どもの金融リテラシーは親の金融リテラシーを受け継ぐことになります。
お金にルーズな親の子どもは、お金にルーズになります。
破産する親の子どもは、破産する可能性が高くなります。
貯蓄できない親の子どもは、貯蓄できません。
いつまで経っても、世代を超えた負の連鎖は止まらないわけです。
ですから、まず親がしっかりとお金の勉強をすることが必要不可欠です。
その上で、子どもにしっかりとした金融教育をしなくてはなりません。
とは言え、急に金融リテラシーが高くなるものでもありません。
子供の頃から染みついたものは、なかなか変えることが難しいです。
ですから子どもの金融教育において、最低限行った方が良いことについて説明していきます。
但し、親自身も金融リテラシーを高めるために、勉強しなくてはならないことは言うまでもありません。
子どもに自分で買い物をさせる

まず、子どもの欲しいものなどを買う際には、子ども自身に会計をさせるようにしましょう。
子ども自身に商品をレジまでもって行かせ、お金を支払ってお釣りをもらうところまでやらせます。
最初のうちはよくわからなくても、これを繰り返すことである程度の相場感を得られますし、「お金を使う」ということを小さい頃から経験できます。
お金というのは稼ぐことも大切ですが、最も大切で難しいのが「使い方」です。
そしてお金の使い方は、実際に使う経験をすることでしっかり理解しやすくなります。
何事も実践しなくては身に付きません。
駄菓子のような価格の安いものから、「お金を使うことに慣れる」ということを繰り返して感性を磨いてあげてください。
時には、上手くできないことや困ってしまうこともあるかもしれません。
それでも可能な限り自分でやらせ、見守りながらどうしようもない時にだけ少し手を貸す程度にしてあげましょう。
間違っている人が多いですが、「何でもやってあげる」というのは、優しさでも何でもありません。
挑戦と失敗をするチャンスを与え、可能な限り手を出さず見守りながら、本当に必要な時だけ最小限に助ける
というのが本当の優しさであり、親の役目です。
目的は子ども自身が学ぶことですからね。
子ども自身にお金の管理をさせる

また、お金の価値を知り、収支バランスなどの感覚を養うことも必要不可欠です。
子どもが自分で会計をしたとしても、子どもが欲しがるものに何でも親がお金を出してあげていたら、お金の価値や収支の感覚は養えません。
逆も然りで、何に対しても買うのを否定するのも同様に、お金の価値や収支の感覚は養えません。
大切なのは
子ども自身に、自分の所持金や収支を考えさせて、買うか買わないかを判断させる
ということです。
時には所持金が足りなくて買えないこともあるでしょう。
ですが、それも大切な経験です。
お金は有限で、使い過ぎたら足りなくなることを知ることも重要なのです。
諦めさせるのも重要ということです。
ですから、所持金が足りないからといって、安易に親がお金を出してあげることは避けましょう。
そして、本当に欲しいものであれば、その時買えなくてもお金を貯めてまた後日に買うこともできます。
そのようなことを繰り返していくと、「欲しいものの優先順位」を考えられるようにもなります。
大人でも散財する人は、欲しいものに優先順位を付けられない人が多いのです。
子供の頃から優先順位をつける訓練をするのは、非常に貴重な経験になります。
このようなことを考えていくと、必然的に「小遣い制」になります。
定期的に入る収入に対して、欲しいものの優先順位と収支バランスを考えられるようになります。
もちろん小遣いの金額は家庭によるでしょうが、少なくとも「足りなくなったらお金を渡す」というシステムは、避けるべきです。
キャッシュレスは使わせない

子ども自身にお金を管理させ、自分で買い物させることにより
・収支バランスを学べる
・優先順位を考えるようになる
・お金の使い方の感性を磨ける
・相場感を知れる
というメリットがあります。
しかし、これを全てぶち壊してしまうのが「キャッシュレス決済」です。
クレジットカードや電子マネーなどですね。
これらは、手軽で便利で場合によってはポイントなどが付与されるため得ですが、子どもの金融教育には向きません。
お金を実際に使っている感覚が無いのです。
財布からお金が出ないため、収支バランスを学べない。
どんどん買えてしまうため、優先順位を考えなくなる。
お金を使うという感覚になりにくい。
所持金と相談しないため、価格への興味が薄れ、相場感を養いにくい。
となります。
大人にとっては得で便利なツールですが、子どもの教育に対しては最悪のツールです。
今は現金で払うにしても、タッチパネルで全てが完結してしまうところもあります。
本来的には、これも好ましくありません。
店員とやり取りしながら、様々なことを考えながら会計することは、子どもにとっては大きな経験です。
ですから、商店街や個人商店のような現金で会話をしながら会計ができる店を探すと良いと思います。
駄菓子屋なんかは、学ぶ最高の環境なんですけどね。
そのような場所は少なくなっているとはいえ、探せばまだありますから、ぜひ子どものために探してあげてください。
まとめ

子どもにお金を管理させ、買い物を自分でさせることで
・収支バランスや所持金の管理を学べる
・優先順位を考えられるようになる
・お金の使い方を学べる
・相場感を知れる
但し、キャッシュレスは使わせるべきではない
自分でお金を管理して買い物をすることで、算数の勉強にもなりますね。
とにかく何事も経験させることが重要です。
また、小遣いの中の一定額は、貯蓄させるようなことも非常に有効です。
天引き貯蓄の習慣を子どものうちからつけておくと、大人になったあとも非常に有利です。
さらには余裕があれば、貯蓄したお金を投資させるなども有効です。
そのあたりまでやるのであれば、親の金融リテラシーもそれなりに必要になってきます。
親も必死に学ばなければいけません。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。