仕事・ビジネス

「頑張ります」「気を付けます」は無意味【優秀な人は言わない】

「頑張ります」「気を付けます」は無意味

今回は、仕事などにおいて「今後、頑張ります」「以後、気を付けます」など、ミスをした後によく使う言葉についてです。

 

結論としては

・「今後、頑張ります」「以後、気を付けます」は無意味

・優秀な人は、そのようなことを言わない

・精神論ではなく、システムで解決する必要がある

となります。

 

仕事などでミスをしたときなどに

「今後は、このようなことがないように頑張ります。」

「これからは、同じことをしないように気を付けます。」

というようなことを言っている人は多いのではないでしょうか。

 

しかし、これらの言葉は無意味です。

言葉が無意味というよりも、ミスなどをしてしまった後に「次は頑張ろう」「これからは気を付けよう」という考え方自体が、ほぼ無意味なのです。

このことは、仕事だけでなく日常生活などにおいても同じことが言えます。

 

「反省する必要がないと言うのか!!」

という声が聞こえてきそうですが、反省する必要がないというわけではありません。

むしろ、反省をすることは重要です。

 

しかし、「これからはミスしないように頑張る・気を付ける」というのは、反省とは程遠いものです。

言ってみれば、単なる精神論・根性論でしかありません。

 

では、「頑張ります」「気を付けます」がなぜ無意味なのか、そして反省とはどのようなものなのかについて説明していきます。

 

気を付けてもミスは無くせない

まず最初に理解するべきことは

頑張ったり気を付けたりしても、ミスを無くすことは非常に難しい

ということです。

むしろミスしないように気を付けると、人は余計にミスをしやすくなってしまいます。

 

そのことを裏付ける実験を紹介します。

プロのピアニストたちを2つのグループに分ける。

それぞれのグループに以下のような指示を出す。

A群:ミスをしないように演奏すること。

B群:ミスしてもいいから、自由に楽しく演奏すること。

結果は、ミスをしないように指示されたA群の方がB群に比べてミスが多かったそうです。

このような実験は数多く行われていて、どれも同じような結果が出ています。

つまり、頑張ったり気を付けたりすることは、そもそもミスを無くすための手段にならないわけです。

 

また仕事においてだけでなく、日常生活においても気を付けなくてはならないことは多々あるはずです。

それらのことを全て意識をして気を付けたり頑張ったりし続けることは、現実的に不可能に近いですよね。

人間の脳は、そんなにたくさんのことを同時に処理することはできません。

 

それにも拘わらず

・「今後は気を付けます。」

・「同じことをしないように、頑張ります。」

というのは、ただの精神論・根性論でしかなく、言わば思考停止です。

今までの人生で、気を付けたり頑張ったりするだけでミスが無くなったことなんて、そうそうないですよね。

 

ですから「頑張ります」「気を付けます」は、改善する気がないのと同じようなものなのです。

 

正しい反省の方法

ミスを無くしたり減らしたりするためには、まずしっかりと反省することが必要です。

「反省する」というのは

「またやってしまった。自分は本当にだめだなあ・・・」

というように落ち込むことでは、決してありませんし

「次からは気を付けて頑張ろう!!」

と根性論で決意することでもありません。

 

しかし、このような「落ち込むこと」や「根性論」のことを「反省」と混同している人が、非常に多いのです。

 

本来的には反省というのは、落ち込むことでも根性論で決意することでもなく、「振り返ること」です。

自分がミスしたことを振り返って

・ミスした原因は何なのか?

・ミスした時の状況は、どのようなものだったか?

・このミスは、また繰り返す可能性があるのか?

・同じミスをしないために、どのような対策をとればいいのか?

などを考えることが、反省です。

 

このように反省すれば、自分がしてしまったミスや失敗を分析することができます。

分析をすれば、対策が打てますよね。

つまりは、ミスを無くしたり減らしたりすることに繋がるというわけです。

 

「気を付けます」「頑張ります」をひたすら繰り返す人は、このような反省をしていないことがほとんどです。

そりゃあ、ミスが無くなるわけありません。

同じようなミスを繰り返すだけです。

 

システムで解決する

では、反省をして自分のミスを分析した後に、どのようにすればミスを無くしたり減らしたりできるでしょうか。

 

せっかく反省して分析することにより、ミスの原因を明確にしても

「そのようにならないように気を付ける」

「頑張って繰り返さないようにする」

では、何の意味もありません。

 

例えば分析した結果が

自分がおっちょこちょいだから、ミスが起こる

だったとしましょう。

おっちょこちょいなことは事実だとして、気を付けたり頑張ったからといって、急に改善されるものではありません。

 

ということは、おっちょこちょいであることを前提として対策を考えなくてはならないのです。

つまり

自分がおっちょこちょいだとしても、ミスが起こらない方法

を考える必要があるということです。

 

結論としては

システム・仕組みで解決する

となります。

 

ミスを防ぐことが出来るシステム・仕組みを作ればいいのです。

精神論・根性論を振りかざすのではなく、システム・仕組みを考えて実践することこそが、仕事のできる優秀な人がやっていることなのです。

 

要するに

仕事ができる優秀な人は、自分を過信せずシステム・仕組みを考える。

仕事ができない人は、自分を過信して精神論・根性論を振りかざす。

ということです。

 

例を挙げて考えてみましょう。

取引先とのアポイントを忘れるというミスをしてしまうとします。

それを防ぐために

手帳に書いて、毎朝チェックする

という対策は誰もが考えるでしょうが、これは自分を信じすぎです。

手帳を見るのを忘れるかもしれません。

 

そうではなく、例えば

・全ての取引先とのアポを、同じ部署の全員で共有する。

・朝礼の際に、そのアポを全員で確認する。

というようなシステムを、部署に取り入れたらミスは確実に減りますよね。

ミスをしてしまったら、振り返って考えて、このようなシステム・仕組みを取り入れる提案を上司にしたりすればいいのです。

もちろん、上司に提案して全体のシステム作りをしなくても、同期数人でやるなどでも効果はあるでしょう。

 

このように

可能であれば、他人を巻き込む

というのは有効な手段になります。

もちろん、他人を巻き込む上で迷惑だけかけるようなものはダメです。

巻き込んだ人たちにとっても、メリットがあるような方法を考えなくてはなりません。

 

他にも、一人で出来ることもたくさんあります。

例えば、前日に準備したものを持っていくのを忘れてしまうミスが多いとしましょう。

前日までは覚えているのに、当日に忘れてしまうやつです。

このような場合

覚えているように頑張る

はもちろん無意味です。

 

システムで解決するということは、忘れたくても忘れられない状況にすればいいのです。

例えば、持っていくものを玄関の靴の上や隣に置いておくとすれば、忘れる確率は圧倒的に下がります。

さらに言えば、その日にはいていく靴だけを玄関において置き、他の靴をしまえばさらに忘れにくくなりますよね。

 

これらは一例ですが、このようにシステム・仕組みで解決することを考える必要があるのです。

 

まとめ

・ミスは「気を付ける」などの精神論では、無くならない。

・精神論を振りかざす人は、仕事ができない人。

・振り返ることが反省で、落ち込むことではない。

・システムや仕組みを作って、ミスを繰り返さないようにする。

ミスを繰り返す人が、「今後は頑張って気を付けます」と言っても信用されるわけがありません。

「今まで頑張ってなかったの?」となるだけです。

 

失敗は成長の源であるのは間違いありませんが、それはしっかり振り返って反省をするからです。

何も考えず思考停止で「次は気を付けよう」「次は頑張ろう」では、何の学びも成長もありません。

 

しっかり振り返って分析し、精神論や根性論ではない改善策を考えましょう。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。